第26回定時株主総会 プレゼンテーション書き起こし
IR INFORMATION
2026/6/1
2026年5月29日に行われた第26回定時株主総会の内容を書き起こしでお伝えします。
事業報告 | 今後の展望 | 2027年2月期 注力分野
半導体 | データセンター | 量子分野 | 決議事項 | 質疑応答 | 採決
第26回定時株主総会
COO 山本:みなさま、こんにちは。代表取締役社長の山本でございます。本日は、ご多用中のところ、ご出席をたまわりまして、まことにありがとうございます。当株主総会では、当社定款第13条の定めにより、私が議長を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、ただいまより、株式会社オキサイド 第26回定時株主総会を開会いたします。本総会の議事進行、整理につきましては、議長である私の指示に従っていただきますよう、皆様のご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
本日の議事の進め方ですが、株主様からのご発言・ご質問等につきましては、報告事項の報告、決議事項のご説明がすべて終わりました後で、一括してお受け致したいと考えておりますので、何卒よろしくお願いいたします。
司会:最初に、ご出席株主数 および その議決権の数につき、ご報告申し上げます。本総会におきまして、議決権を有する株主数は 8,647名、その議決権の数は 11万5,247個でございます。
COO 山本:本日これまでにご出席の株主様は、書面またはインターネットにより議決権を行使されました株主様を含め 2,073名、その議決権の数は7万630個でございます。したがいまして、本日のすべての議案について、審議に必要な定足数を満たしておりますことをご報告いたします。
続きまして、報告および議案の審議に先立ちまして、監査役による監査報告をいたします。吉田監査役、お願いします。
監査役 吉田:常勤監査役の吉田 貴でございます。各監査役の合意により、私から監査結果をご報告申し上げます。私ども監査役および監査役会は、第26期事業年度における事業報告とその附属明細書、取締役の職務執行および計算書類等について監査を行いました。
その結果、いずれも法令および定款に適合しており、指摘すべき事項は認められませんでした。また、内部統制システムについても適正であると認めております。
詳細につきましては、5月1日、当社ホームページに公開しております、定時株主総会招集ご通知に際しての電子提供措置事項に記載の監査報告書をご参照ください。
以上、ご報告申し上げます。
事業報告
COO 山本:ありがとうございます。監査報告は以上となります。続きまして、報告事項についてご報告いたします。事業報告につきましては、ナレーション付きスライドをご用意いたしました。まずはこちらをご覧ください。
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ナレーション:当事業年度の事業の状況についてご報告いたします。当連結会計年度における世界経済は、主要国においてインフレ率の低下が進み、金融引き締め局面から金融政策の調整局面へと移行する動きが見られる中、全体としては緩やかな成長を維持しました。一方で、ウクライナ情勢や中東地域における地政学的緊張の継続、米国の通商政策を巡る不確実性、中国経済における内需低迷や構造的な減速懸念等から、先行きに対する不透明感は依然として高い状況が続いております。
日本経済においては、賃金上昇を背景とした個人消費の持ち直しや、省力化・デジタル化を中心とした企業の設備投資の底堅さにより、内需主導で緩やかな回復基調が継続しました。他方、原材料価格やエネルギー価格の動向、為替変動の影響に加え、海外経済の減速や地政学リスクの高まりが、景気の下振れ要因として引き続き注視される状況となっております。
当社グループの当連結会計年度においては、2026年2月に地政学リスクの低減と財務改善を目的にRaicol社の全株式を譲渡し、同社を連結対象から除外しました。当連結会計年度の業績は、半導体事業及び新領域事業の順調な拡大により、売上高及び営業利益は前期実績及び当期予想のいずれも上回る結果となりました。なお、当社グループのKPIでは、営業利益率は収益性の改善が進み前期比3.9ポイント増の5.4%となり、EBITDAマージンはキャッシュ創出力の改善により前期比0.6ポイント増の14.2%となりました。
当社グループは光学事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、以下に製品の市場別に売上高の状況等を説明いたします。
半導体事業におきましては、深紫外レーザ及び単結晶の既存製品の需要拡大に加え、新製品の立ち上がり及び次世代レーザの開発受託が寄与しました。この結果、当連結会計年度における同事業の売上高は、前期比6.3%増の50億200万円となり、過去最高を更新しました。
ヘルスケア事業におきましては、第2四半期に前期からの出荷期ずれが売上高の増加に寄与しました。その後、第3四半期以降は、顧客の実需に基づく安定した出荷フェーズへ移行しました。この結果、当連結会計年度における同事業の売上高は、前期比62.9%増の19億9,700万円となり、過去最高を更新しました。
新領域事業におきましては、世界的なデータセンター需要の拡大を背景に、ファラデー回転子の出荷が増加したことから、Raicol社の売上高減少影響を上回る成長を実現しました。この結果、当連結会計年度における同事業の売上高は前期比23.4%増の30億4,000万円となり、過去最高を更新しました。
その結果、当連結会計年度の業績は、売上高 前期比19.6%増の100億4,000万円、営業利益 前期比329.7%増の5億4,200万円、経常利益 前期比192.7%増の6億7,400万円、親会社株主に帰属する当期純損失 前期は 27億300万円の損失でしたが、 5億3,800万円となりました。
対処すべき課題についてご報告いたします。
①各種研究開発の促進
当社グループが推進する光技術の応用範囲は、世界規模で拡大しており、半導体分野における高集積化・高性能化の進展、医療・分析機器の高度化等を背景として、当社グループの製品に対する需要は、中長期的に底堅く推移するものと見込んでおります。近年では、従来の半導体分野に加え、量子技術分野においても光源や光学材料に対する要求が高まっております。
一方、次世代パワー半導体材料として期待が高まるSiC単結晶においては、高品質かつ大口径の結晶開発が求められており、当社グループにおいても溶液法を用いたSiC単結晶開発を推進しております。また、量子技術や先端半導体分野においては、産業用途を見据えた高出力・高安定なレーザ光源及び関連技術の開発が重要な課題となっております。こうした新領域・新用途への対応にあたっては、研究開発段階から将来的な製品化・事業化を見据えた技術検討を進める必要があり、当社グループの独自性、技術的な優位性を維持しつつ、的確かつスピーディーな研究開発体制の構築が引き続き重要となっております。
当社グループでは、社内の人的及び資金的資源を有効に活用するとともに、大学や研究機関との連携や、政府機関による研究開発支援制度等の活用を通じて、研究開発の促進及び技術基盤の強化に努めております。
②優秀な人材の採用・育成
当社グループ製品への需要増や開発促進に対応するため、当社グループでは即戦力の技術者の採用とともに優秀な若手技術者の採用や人材開発が大きな経営課題になっていると認識しております。
新卒採用については、国内外の大学や研究室、並びに国内の高等専門学校と継続的に連携し、学生の履修状況に応じた実体験型インターンシップ等を通じて卒業生の採用につなげ、採用環境が厳しい中でも計画に沿った実績を重ねております。当社における過去3年の新卒採用の実績は、2023年4月22名、2024年4月25名、2025年4月8名となっております。中でも、事業継承、研究開発の進展、研究の深化を担う人材を確保するため、博士課程修了者の採用については継続的に取り組み、実績を有しております。
中途採用については、優秀人材の獲得競争が年々激化する中、人材紹介会社を通じて当社グループの魅力や市場における製品優位性を効果的に発信し、業務拡大に対応可能な即戦力の確保に成果を上げております。当社における過去3年の正社員の中途採用実績は、2024年2月期24名、2025年2月期13名、2026年2月期12名となっており、即戦人財の充足が進んでおります。
また、優秀な社員が能力を最大限発揮できる環境の整備に向け、創業25周年を機に「行動指針」を制定しました。企業の理念を具現化し、社員が日々の業務で取るべき行動や判断基準として全社に展開し、社員への浸透を進めております。さらに、外部研修の積極活用に加え、階層別研修や専門別研修を体系化し、社員一人ひとりの成長目標とスキルギャップに応じた学習の機会を提供することで、能力発揮と生産性の向上を図ってまいります。加えて、将来の経営を担う幹部人材のサクセッションプランを進め、タレントマネジメントの強化を通じて、持続的な企業価値向上に資する人材基盤の確立に努めてまいります。
③財務体質の健全化
当社グループ製品の需要増に対応するためには、既存設備の増強と継続的な研究開発が必要と考えております。一方で、これら設備投資又は研究開発投資を支える財務基盤の確保も重要な課題の一つと認識しております。具体的には、自己資本比率等の指標及び各種キャッシュ・フローの水準により財務体質の健全性を確認しながら、各投資のタイミングと投資額について検討しております。
④資材調達体制の強化
当社グループは、様々な原材料や光学部品等を購入して使用しております。その中には特殊な原材料や部品も含まれており、重要な原材料・部品については複数ベンダーによる購買や在庫積み増し等の対策を講じ、安定的な製造及び供給に努めておりますが、一部代替が利かないものも存在します。
特に、ヘルスケア事業においてシンチレータ単結晶の製造に使用する酸化ルテチウムの主な産出国は中国、オーストラリア等に限られており、当社グループは中国から調達しております。このため、複数ベンダーによる購買、商社等を通じた調達市場動向の早期把握、在庫水準の適切な管理等を通じて、供給リスクの低減に取り組んでおります。
また、半導体事業の主要製品であるレーザの一部部材については、当社グループが求める品質の部材を製造できる企業は国内外でも限られていることから、仕入先との綿密な調整等連携強化を図るとともに、調達仕様の見直しや仕入状況の定期的なモニタリングを実施することにより、サプライチェーンの安定的な確保に向けた取り組みを推進しております。
続きまして、連結計算書類の内容についてご説明いたします。連結損益計算書の、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、『当事業年度の事業の状況』にてご報告のとおりです。
次に、連結貸借対照表の内容についてご説明いたします。流動資産 77億6,600万円、固定資産 70億600万円、資産の部合計 147億7,300万円、流動負債 65億9,200万円、固定負債 34億8,500万円、負債の部合計 100億7,800万円、純資産の部合計 46億9,400万円 でございます。
最後に、連結株主資本等変動計算書についてご説明いたします。新株の発行により、資本金および資本剰余金が、それぞれ 1億600万円増加しました。利益剰余金合計は、親会社株主に帰属する当期純損失により5億3,800万円減少しました。為替換算調整勘定は、これらにより当期末の純資産の部の合計額は 46億9,400万円となりました。
計算書類の詳細につきましては、当社WEBページ掲載の『第26回定時株主総会招集ご通知』『第26回定時株主総会招集ご通知に際しての電子提供措置事項(交付書面非記載事項)』をご覧ください。
今後の展望
COO 山本:それでは、今後の展望について、私からご説明させていただきます。当社のビジョンは、「豊かな未来を光の技術で実現する」ことです。光の技術は半導体検査、ヘルスケア、量子コンピュータ、データセンター高速通信、光電融合まで、社会・産業インフラの幅広い領域で不可欠となっており、当社はこうした「光の技術」を支えるキーマテリアルを提供しています。
こうした事業展開を支えているのが、創業以来磨き続けてきた「単結晶育成」と「波長変換」という2つのコア技術です。これらを掛け合わせ、半導体検査、ヘルスケア、量子、データセンター、光電融合など先端分野へ幅広く製品を展開しています。
次に事業ポートフォリオです。当社は本年2月、地政学リスクの軽減と財務体質の改善を目的に、イスラエル子会社Raicol社の全株式を譲渡いたしました。これにより、半導体・ヘルスケアに加え、データセンター、パワー半導体、微細加工、光電融合を新たな成長領域として位置づけ、量子分野も含めて経営資源を再配分してまいります。
続いて中期経営目標です。本年4月に中期経営目標の上方修正を発表し、2029年2月期の売上高目標130億円は維持したうえで、営業利益率を14%、EBITDAマージンを23%へ上方修正しました。Raicol社の連結除外影響は、半導体および新領域の成長で補完してまいります。
2027年2月期 注力分野
この中期経営目標の実現に向けた今期の注力分野です。半導体事業では新製品の拡販と増産対応、メンテナンス事業の拡大を進め、ヘルスケア事業では主要顧客向けの安定出荷を継続します。新領域事業では、データセンター向けファラデー回転子の拡大、量子関連事業の強化、TFLNなど先端材料開発、p型SiCウエハの量産技術確立に取り組んでまいります。
今期の各事業分野注力事項 【半導体】へ進む / 【データセンター】へ進む / 【量子分野】へ進む
【半導体】
ここから注力分野についてご説明いたします。まず半導体事業ですが、半導体製造装置市場が2023年から2026年にかけてCAGR10%で成長する中、当社の半導体事業はCAGR27%と、市場を大きく上回る成長を続けています。
その成長を支える主力製品が、半導体ウエハ検査装置向け深紫外レーザと波長変換単結晶です。微細化の進展に伴い266nm以下の深紫外レーザ需要が拡大しており、当社は波長変換単結晶で世界シェア95%以上、深紫外レーザで30%以上の高いシェアを有しています。
こうした需要拡大を背景に、2026年2月期の半導体売上高は過去最高の50億円超となり、2027年2月期は64億円を見込んでいます。加えて、出荷したレーザ製品の累積台数に比例して増加するメンテナンス売上も安定収益基盤として形成されています。
続いて半導体事業の戦略です。当社は、単結晶および深紫外レーザを中心とした既存分野で安定収益基盤を確立しています。そのうえで、193nmレーザ、266nm高出力モデル、半導体後工程向け微細加工、PEEM向けレーザなど、新規分野への投資を加速しています。
今期リリースした新製品です。193nm全固体レーザでフォトマスク検査市場へ参入し、266nm高出力レーザでは最大12Wによりウエハ検査のスループット向上を図ります。あわせて、半導体後工程向け微細加工用レーザも投入しました。
【新領域(AIデータセンター)】
次に新領域事業です。新領域では、量子、AIデータセンター、パワー半導体、レーザ微細加工、光電融合など多岐にわたる成長分野へ展開しています。本日は特に、AIデータセンターと量子の2つの重要市場についてご説明いたします。
まずAIデータセンター市場です。AIデータセンターは急速に拡大しており、2030年には2025年比でデータ量が約3.5倍に達すると見込まれています。この拡大に伴い、高速通信と省電力化を支える技術の重要性が一段と高まっています。
この成長市場に対し、当社は光通信、微細加工、PIC、パワー半導体の4領域でキーマテリアルを展開しています。いずれも当社のコア技術を基盤とした独自性の高い製品です。
1つ目の領域がファラデー回転子です。当社は、光トランシーバーに搭載される光アイソレータの中核部材向けに磁気光学単結晶を製造・販売しています。AIデータセンターの拡大に伴う光トランシーバー需要の増加を背景に、当社製品の需要も拡大しています。
2つ目は微細加工向けレーザです。CPOやPICの実装ではサブミクロン精度での微細加工が求められますが、当社の超短パルス深紫外レーザは高精度・低ダメージ加工を実現します。半導体検査で培った深紫外レーザ技術を、次世代の微細加工分野へ展開しています。
この微細加工レーザの事業化を加速するため、台湾のBolite社、ポーランドのFluence社と業務提携を行いました。Bolite社の顧客ネットワークとFluence社のフェムト秒レーザ技術を組み合わせ、レーザ微細加工市場の開拓を進めてまいります。
3つ目はPIC向けTFLNです。PICは光電融合の心臓部であり、TFLNは次世代PIC材料として注目されています。高速・低消費電力という強みを持ち、当社でも研究開発を進めています。
4つ目はパワー半導体分野です。子会社のオキサイドパワークリスタル社は、6インチp型SiCウエハの開発に成功し、サンプル出荷を開始しました。データセンター向けSSTなど次世代電力分野での需要を見据え、次世代電力サプライチェーンへの参画を目指しています。
【新領域(量子分野)】
続いて量子分野です。量子技術への投資は急拡大しており、2025年のスタートアップ投資額は前年比6.3倍の126億ドルに達しました。特に量子コンピュータ分野への投資拡大が顕著であり、当社にとっても重要な成長市場です。
この量子市場に対する当社製品の全体像です。量子コンピュータおよび量子通信を中心に、レーザ、波長変換素子、量子もつれ光子対光源モジュール、TFLNなど幅広い技術を有しており、市場成長に伴う売上拡大が期待できます。
ここからは量子コンピュータ向けレーザです。当社がターゲットとする中性原子方式とイオントラップ方式はいずれもレーザが不可欠であり、特に中性原子方式では複数波長のレーザが必要です。これらのレーザの事業化を進めています。
その中でも重要なのが、多波長レーザへの対応です。当社はフィンランドのVexlum社と戦略的パートナーシップを締結し、量子コンピュータ用レーザの開発を進めています。第一弾として302nm高出力レーザを発表しており、今後もラインアップを拡充してまいります。
加えて、量子分野でのグローバル展開です。当社はデンマークの量子技術国際ハブ組織「Quantum Denmark」のサプライチェーン・パートナーシップ・プログラム第一号メンバーに選定されました。これを起点に、欧州での共同開発や顧客開拓を進め、事業化を加速してまいります。
さらに量子通信関連製品です。当社は、波長変換素子および量子もつれ光子対光源モジュールを開発・販売しています。量子通信や光ネットワークにおいて重要な役割を担う製品であり、今後の需要拡大が期待されます。
以上を踏まえた新領域事業の売上高推移です。2026年2月期はオキサイド単体の売上が大きく伸長し、過去最高の30億4,000万円となりました。2027年2月期はRaicol社の連結除外影響はあるものの、ファラデー回転子を中心に新領域事業は成長基調を維持する見通しです。
以上、第26期事業報告および、連結計算書類ならびに今期の注力分野についてご説明申し上げました。当社は、単結晶育成と波長変換というコア技術を軸に、半導体・ヘルスケアの安定収益基盤の上で、AIデータセンターや量子といった成長領域への展開を加速し、持続的な企業価値向上を目指してまいります。
決議事項
続きまして、決議事項の各議案についてご説明を申し上げます。まず、第1号議案 「定款一部変更の件」でございます。本議案の詳細につきましては、招集ご通知17ページから18ページをご覧ください。当社は、グローバルな事業展開及び組織運営の明確化を目的として、従来の日本的役職表記を廃止し、英語の職務表記へ一本化する方針を決定いたしました。これに伴い、現行定款第22条 代表取締役および役付取締役 第3項の役付取締役を変更するものであります。
また、株主総会の議長については、株主の皆様に対して当社経営についての説明を充実させるため、代表取締役の中から取締役会において選定することとし、取締役会の議長については、ガバナンス強化の観点から社外取締役を含む取締役の中から取締役会において選定することを想定し、現行定款第13条及び第23条に定める株主総会及び取締役会の招集権者及び議長を、それぞれ取締役会においてあらかじめ定めた取締役に変更するものです。
次に、第2号議案「取締役7名選任の件」でございます。取締役8名全員は、本総会終結の時をもって任期満了となります。このうち1名は取締役を退任いたします。つきましては、取締役7名の選任をお願いするものであります。取締役候補者につきましては、招集ご通知19ページから24ページをご覧ください。
以上が、決議事項の説明でございます。
質疑応答
COO 山本:それでは、ここで、この後の進行方法についてお諮りしたいと存じます。まず、すでに提出しております、報告事項および決議事項について、株主の皆様から、ご意見、審議に関する一切のご質問、ご発言をお受けいたします。その後、決議事項につき採決のみ、させていただきたいと存じます。この方法についてご賛同いただける株主様は、拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
ありがとうございます。過半数のご賛同を得ましたので、この方法で進めさせていただきます。ご発言のある株主様は、挙手していただき、私が指名させていただきます。指名を受けられた株主様は、まず、「出席票の番号」と「お名前」をおっしゃっていただき、その後にご発言をお願いいたします。係の者がマイクをお持ちしますので、その場で、マイクを通してお話ください。ご発言が終わりましたら、係の者へマイクをお戻しください。なお、ご質問は1回につき1問とさせていただきます。ご理解賜りますようお願い申し上げます。では、ご発言のある株主様は、挙手をお願いします。
質疑応答①_2029年2月期中期経営目標:売上高130億円・営業利益率14%の考え方について
質問者:先ほどのご説明を伺いまして、2029年2月期中期経営目標である売上高130億円、営業利益率14%という数字が非常に印象に残っております。現状と比べますと、特に営業利益率が大きく向上しているように見受けられますが、この点について背景や考え方をもう少し詳しくご説明をお願いします。
COO 山本:まず、売上高130億円という目標についてご説明します。当社では2025年4月開示の計画でも、2029年2月期の目標として売上高130億円を掲げておりました。当時はRaicol社を連結対象とする前提でしたが、今回の計画では、Raicol社の非連結化に伴う減少分を、半導体事業および新領域事業の成長によって補い、同水準の売上高を実現していきたいと考えております。
次に、営業利益率14%という点についてご説明します。現状と比較すると、利益率は大きく上昇する前提で計画しております。当社は、2025年2月期までの数年間に大規模な設備投資を行ってまいりました。これは主に、山梨第4工場における半導体事業の製造キャパシティ拡充、ならびに山梨第5工場におけるSiC単結晶量産開発推進のための設備投資です。その後、2026年2月期は、財務体質の改善を優先するため設備投資を限定的としました。
現状、半導体事業においては山梨第4工場が、SiC事業においては第5工場がそれぞれ稼働しております。特に第4工場は、将来の需要拡大を見込んでキャパシティを拡張した工場であり、今後の事業成長に応じて稼働率を上げていく段階にあります。増産に際しては原材料や人員の増加はありますが、半導体事業は技術的付加価値が高い分野であり、売上高の増加に応じて限界利益の増加も想定され、結果として売上に対する固定費比率が低下すると見込んでおります。これらを勘案しますと、売上高130億円の実現が近づけば、営業利益率14%という目標は十分に達成し得る水準と判断しております。
質問者:量子コンピュータ向けレーザでVexlum社と事業提携をされた件は、先見性のある取り組みだと受け止めています。中性原子方式の量子コンピュータは集積化が期待され、302nmに限らず複数波長が必要になると思いますし、ビット数が増えるほど出力(パワー)も必要になってくると理解しています。量子コンピュータ向けレーザの、今後の出力向上についてどのような計画をお持ちか教えてください。
CTO 藤浦:量子コンピュータ向けレーザにおいて、出力を高めることが重要になるという点は、当社も同じ認識です。当社は単結晶による波長変換を用いて深紫外レーザを開発・製造しておりますが、この方式では、基本波となるレーザに十分な出力がないと、目的の波長や出力が得られません。そのため、以前から高出力の基本波レーザを供給できるパートナーを探しておりました。その中でもVexlum社は、高い出力を実現しやすい半導体レーザ技術をベースとし、高い技術と開発力を有している企業です。
当社の量子コンピュータ向けレーザは、302nmという非常に短い波長で高い出力を出せる点を競争力の一つとしております。現段階で302nmにおいて1W(ワット)程度を実現しており、この領域では世界トップクラスと認識しております。一方で、今後10W級、さらにその上という要望が出てくる可能性があります。それを実現するには基本波レーザとしてさらに高い出力が必要になります。開発内容の詳細については開示が難しい部分もございますが、当社の強みである波長変換技術とVexlum社が提供する基本波レーザを融合し、量子向けレーザで事業を発展させていきたいと考えております。
質問者:御社の技術力の高さは理解しており、御社のファンであることを前提として申し上げます。今回の第1号議案を拝見し、「ガバナンス」や「グローバル化」への取り組みの方向性について少し気になる点がありました。規則の整備も必要ではありますが、より本質的な課題として、現在の監査役設置会社から監査等委員会設置会社への移行などが先ではないかと考えます。なぜそちらよりも先に、規則・規定の整備や役職名称の変更から着手されるのかを伺いたいです。
また、社外取締役の方が株式を保有されていない点についても伺いたいのですが、株主と社外取締役の利害をもう少し連動させる形にしないと、株価のボラティリティを抑えた事業運営が難しいのではないでしょうか。
COO 山本:当社は2021年4月に上場して以降、技術を基盤とする会社として、技術的進展に加えて上場企業としてのガバナンス体制の構築が必要であることを強く認識しており、この5年間、事業・業績の変動がある中でもガバナンスについての議論を重ねてまいりました。その一環として、社外取締役には、海外上場企業での経営経験を有するGareth Jones氏を含む多様な人材に参画いただき、会社としてのガバナンス体制のあるべき姿について議論を続けております。
今後の方向性として、取締役の責任領域の明確化が必要だという議論があります。これまでは、私自身がCFOを兼務する体制を取っておりましたが、事業環境が変化する中で、財務面の強化も含め、各CxOが担当分野に責任を持ちパフォーマンスを発揮することを明確化すべきだという議論を踏まえ、今回の定款変更につながっております。
また、社外取締役の当社株式保有についてですが、株式保有の有無にかかわらず、当社にない視点や専門性から助言をいただき、取締役会で議論している状況です。
CSO 内田:監査等委員会設置会社への移行については、取締役間でも議論を進めておりますが、現段階では決定には至っておりません。
CEO 古川:今回の役職名称の変更について補足いたします。当社は創業以来、社長・会長・副社長といった役職を長く続けてまいりましたが、これらの名称により役職そのものに目が行きやすく、結果として忖度が生まれる可能性を完全には排除できないと問題意識を持っておりました。そのため、社長・会長・副社長といった従来の名称を廃止し、CEO・COO・CFO・CTO・CSOといった役割ベースの名称に移行いたしました。すでに運用を開始して数か月となりますが、各役員が自らの責任領域に基づいて主体的に発言し、忖度や立場ではなく役割に基づく議論が行われやすくなるなど、ガバナンスの実効性が高まる効果が出ていると感じております。私としては、将来プライム市場や海外市場も視野に入れた成長を見据えていく過程で、社内体制の整備を段階的に進めることが大切だと考え、その第一ステップとして今回の変更を行いました。
なお、監査等委員会設置会社への移行については引き続き議論を進めておりますが、今回の株主総会で提案するには至っていないという状況です。
質問者:国際情勢の中で、レアアースの供給について懸念があります。御社の製品とも無関係ではないと思いますが、レアアースの安定調達に対する取り組みについて教えてください。
COO 山本:ヘルスケア事業で多く使用する材料として酸化ルテチウムがあり、中国が輸出管理の対象とする方針を示していることは認識しております。現時点では輸出が全面的に規制されているわけではなく、当社としては用途が軍事等ではなく医療分野であることを説明した上で、所定の申請手続きを行っております。手続きに時間を要することはあるものの、現時点で調達が停止している状況ではありません。ただし、国際情勢には不確実性がございますので、今後の環境変化にも備えて対応を進めております。
CTO 石橋:ヘルスケア事業において酸化ルテチウムは重要な材料であり、現時点では主に中国から購入しております。足元では、複数ベンダーの活用や在庫調整により、現時点では事業継続に大きな問題は生じておりませんが、国際情勢の不確実性を踏まえ、中国以外も含めた調達先の分散を検討しております。具体的には、日本の商社を経由してオーストラリア鉱石由来の材料の輸入など、中国以外からの調達の可能性についても検討を進めております。なお、中国からの購入に際しては、使用用途が軍事ではなく健康・医療機器であることを示す書類を提出し、中国政府から所定の認可を得たうえで、現時点では継続して輸入できております。
質問者:酸化ルテチウム以外にも、御社が使用されるレアアースがあると思います。供給可否だけでなく、備蓄の考え方、在庫を多めに持つといった対応はしているのでしょうか。
CTO 石橋:当社では酸化ルテチウム以外にも複数の製品でさまざまな希土類系材料を使用しており、現時点では中国からの調達が中心ではありますが、商社の活用や複数ベンダーの確保に加え、在庫の積み増しにより、供給リスクへの対応を進めております。
質問者:御社の製品は、新領域として量子や光電融合、AIデータセンターなど、株式市場で注目度の高い分野に展開されており、その中でレーザや単結晶技術が有効である点は理解し、期待しております。一方で、製品がどの場面でどのように使われるかが、口頭の説明だけでは理解しづらい面があります。せっかく資料があるのであれば、どのように使われるのかを理解したうえで投資できるよう、資料の共有やより分かりやすい説明をご検討いただけないでしょうか。
また、従来はレーザ製品が検査装置で使われていたのに加え、微細加工の分野にも進出されるという説明があったと受け止めました。そうなると事業の立ち位置が変わるのではないかと思いますので、そのあたりを深掘りしてご説明いただきたいです。
CFO 竹内:ご意見ありがとうございます。IR責任者として株主の皆さまと対話を重ねる中でも、「製品や技術は優れているが中身が難しい」というご指摘をいただくことは多く、分かりやすくお伝えすることを重要な課題として認識しております。2026年5月28日に開示いたしました「事業計画及び成長可能性に関する事項」では、事業の説明を大幅に更新し、AIデータセンターや量子などの領域において当社の製品・技術がどのように活用されるかを、できるだけ分かりやすく示すよう作成いたしました。まだまだ分かりにくい点があれば、株主の皆さまからの声としてお寄せいただき、継続的に改善していきたいと考えております。
CTO 藤浦:当社の事業の多くは半導体分野のレーザ事業によって創出しています。特に半導体検査装置向けレーザは重要な柱の一つですが、それに加えて当社のレーザ技術の強みを活かせる新たな事業の柱を構築することを目的として、中期的な技術戦略を立案しています。その中で、当社の技術が活かせる分野として微細加工と量子が重要な柱になると見ております。
微細加工については、従来の自動車の製造ラインに用いる溶接や切断のような大出力加工とは異なり、半導体後工程や光電融合に求められるレーザ技術を対象としています。AIデータセンターの高速・低消費電力化に必要な高密度パッケージングの進展に伴い、極めて微細な穴あけ等の加工が必要になっております。より微細な加工には波長の短い深紫外等の短波長レーザが有効であり、加工装置としての安定性と信頼性も重要です。このような要求性能は、長年にわたり半導体事業で培ったレーザ技術そのものであり、これらの強みを活かして半導体後工程などの領域に展開していく考えです。
量子につきましても量子コンピュータが研究開発から社会実装へ移る局面にあり、安定で長期的な信頼性を有するレーザが求められる状況になりました。このような背景から、R&Dレベルのレーザから実用的な性能を実現できるレーザとして、量子コンピュータを開発されている企業の皆様から引き合いをいただいております。
このように、微細加工と量子の両事業は半導体中心の現事業に加えて次の成長を支える柱として積極的に取り組んでおります。
量子につきましても、研究開発から社会実装へ移る局面で、長期信頼性のある安定なレーザが求められるため、当社に声がかかっていると受け止めており、半導体中心の現事業に加えて次の成長を支える柱として取り組んでおります。
質問者:微細加工の領域に入ると、市場全体の需要増加に応じて出荷が積み上がるような事業に変わっていく可能性があると理解してよいでしょうか。
CTO 藤浦:既存の半導体欠陥検査装置向け事業は、中長期でも成長が続くと見ております。一方で、微細加工については、TSMCやNVIDIA等の動きを見ても非常に急速に進んでおり、開発から製品化までのスピード感が求められる領域です。当社としては、最終的にはレーザ単体にとどまらず加工装置まで展開し、製造ラインのプロセスに入っていくことを目指しております。そうした狙いもあり、台湾のBolite社やポーランドのFluence社と事業提携を行いました。微細加工分野は市場の拡大に応じて一定の数量が出ていく事業に成長していくことを期待しております。一方で競合も多いため、今後も市場の期待に応えられるよう研究開発を加速してまいりたいと考えております。
質問者:競争力の源泉は、レーザを安定的に出せる点にあり、それは御社の単結晶がコアであると理解してよろしいでしょうか。
CTO 藤浦:当社のレーザの強みは、微細加工に必要な深紫外領域の波長の短い光を、半導体製造ラインでの使用に耐えられるレベルの高い安定性・信頼性で発生する技術にあります。この特長は、オキサイドの高品質な光学単結晶によって実現しています。これは他社では実現できない、オキサイドの強みです。
質問者:量子について、何が起こり、どう実装され、御社製品がどう出ていくのか、何を見ればリアリティが分かるのかが正直よく分かりません。どのように捉えればよいか教えてください。
CTO 藤浦:量子技術が社会でどのように使われるかを説明するのは難しい面がございますが、世界中で投資が拡大する背景として、経済安全保障の観点も大きいと見ております。例えば量子暗号通信の分野では、量子技術を用いることで盗聴できない通信が可能になるとされ、各国の政府のセキュリティに関する重要な技術として開発や実装実験が進展しています。当社も、横浜国立大学発スタートアップのLQUOM社等と共に量子通信システムの構築に取り組んでおります。
量子コンピュータについては、組合せによって計算量が膨大になる問題において強みがあるとされ、創薬、物流最適化など従来困難だった複雑な問題を高速で解く可能性を持っています。量子ビット数が増えれば計算速度や精度が向上しますが、一部の用途では既に利用サービスも始まっており、使える領域から段階的に活用が広がっている状況です。現状は、基本的な原理検証は完了し、2030年頃に社会実装が進むと言われており、実用化段階では1台の量子コンピュータに対してレーザが相当数使われると想定されます。その機会を確実に事業化に繋げられるよう、競争力のある技術開発を継続していきます。
CEO 古川:量子コンピュータの実装について補足いたします。初期の量子コンピュータは、当初は家1軒ほどの規模で、その内部には多数の光学部品やレーザが配置される非常に複雑なシステムでした。最近はコンパクト化が進み、装置全体として一つの部屋に収まる構成も出てきていますが、それでも内部には多くの光学系が必要とされています。これまでは大学や研究所の研究者が個々の部品を組み上げて性能を出してきましたが、近年は高性能化や実装化の要求から、複数の部品や機能を一つのレーザシステムにまとめてほしいという要請が出てきております。当社の302nmレーザは、従来複数の部品で構成されていた機能を一つのレーザとしてパッケージ化したものと捉えていただくと、イメージしやすいかと思います。
価格感としては、レーザ単体では数千万円から1億円程度、レーザシステムになると数億円から数十億円規模となるケースが多く、各国で投資が進んでおります。日本でも政府主導による支援が拡大していると認識しており、当社としてはこうした動きを着実に取り込んでいきたいと考えております。
質疑応答⑥_ビジョン「豊かな未来を光の技術で実現する」について
質問者:御社が掲げている「豊かな未来を光の技術で実現する」という点について、もう少しイメージしやすい形で、思いを伝えていただけると株主として安心できますので、お願いしたいです。
COO 山本:ご質問ありがとうございます。御社が掲げております「豊かな未来を光の技術で実現する」というビジョンは、創業時から定めている理念に基づくもので、創業以来掲げ続けている考え方です。企業理念は三つございます。
一つ目は、研究成果を社会に還元し、キーマテリアルを世界に向けて発信すること。
二つ目は、顧客へマテリアルソリューションを提供し、社会の発展に貢献すること。
三つ目は、単結晶を核とした製品を開発し、未来の市場機会を創造し続けることです。
当社の「光の技術」は、半導体、量子、AIデータセンター、医療といった分野において、社会の基盤を支える役割を担っております。当社はその中で、レーザや単結晶といった中核技術を通じて、「見えにくいが不可欠な部分」を支えていると考えております。その意味で、「豊かな未来」とは、単に目に見える製品やサービスだけではなく、社会の根幹となる技術基盤の進化を支えることによって実現されるものだと捉えております。
またこうした理念だけでは伝わりにくい面もあるため、行動指針を定め、社員への浸透にも取り組んでおります。
具体的な行動指針として、「お客さまと共に未来を見据え、価値を創造する」、「唯一無二の技術を磨き、製品の性能と品質で時代の先端をリードする」、「いかなる状況下でも前向きに考え、行動する」、「変化を楽しみ、粘り強く最後まで挑戦する」、「互いを尊重する」、「ディープテックベンチャーの先駆者であり続ける」、という内容を掲げ、日々の業務に落とし込んでおります。
当社としては、こうした理念と行動指針のもとに、技術を通じて社会に価値を提供し続けることで、結果として「豊かな未来」の実現に貢献していきたいと考えております。
質疑応答⑦_石橋取締役の退任・Raicol社株式譲渡について
質問者:石橋取締役は今回退任されると伺っております。株主総会の場でご挨拶をいただければ幸いです。また、Raicol社を売却された件について、以前、動画で古川代表取締役や内田取締役が熱意をもって語られていた印象がございます。業務提携は継続されるとのことですが、売却に至るまでの思いなどがあればお聞かせください。
CTO 石橋:上場した2021年4月以降、取締役として務めてまいりましたが、本日まで大過なく職責を果たすことができましたことについて、株主の皆さまにお礼を申し上げたいと思います。今後もCTOとして技術責任者・上級執行役員としてオキサイドの発展に努めるとともに、当社の子会社オキサイドパワークリスタルでも副社長として継続して取り組んでまいりますので、引き続きご支援をお願いいたします。
CEO 古川:Raicol社の買収は私から提案し、役員会で議論を経て決定したものです。その会社を今回売却することに至ったことについて、率直に申し上げて残念な思いがある一方で、当社にとって貴重な経験であったとも受け止めております。当社は半導体とヘルスケアの二本柱に加え、三本目の新しいビジネスの柱を作る狙いがございました。Raicol社は同じ結晶メーカーでありながら、宇宙・防衛分野という異なる用途を持ち、営業力もありグローバル展開につながると考えて買収いたしました。
しかしながら、買収後まもなくイスラエル紛争が始まり、イスラエル製品の不買運動やインフラなど事業環境に大きな影響が生じ、従業員約100名のうち10数名が召集されるなど、事業継続が極めて厳しい状況となりました。立て直しに向けて様々な対応を講じましたが、経営資源を同社の再建に投下するよりも、本日ご説明した量子・データセンターなど今後の成長領域に集中する方が当社の企業価値の向上につながると判断し、最終的に売却を決断いたしました。売却にあたっては現地で従業員に直接説明し、つらい面もございましたが、グループ全体として企業価値向上につながる最善の選択であったと考えております。
CSO 内田:買収前の段階からイスラエルに度々訪問し、Raicol社の経営陣だけでなく工場の従業員も含め、深い交流がございました。買収後はほぼ毎日やり取りし、休日や週末を問わず連絡を取り合っていたこともあります。紛争の影響で行き来ができなくなり、会社の状況が悪化する中で立て直しに真剣に取り組みました。IPO後はじめてのM&Aであったこともあり、今回売却に至ったことは正直悔しさもありますが、オキサイドグループにとって一番良い選択肢は何かについて議論を重ねた上での判断となりました。売却に際しては2026年1月末に現地を訪れ、従業員一人ひとりとも話をいたしました。人と人とのつながりは大切にしつつ、ビジネスとしては最適な判断を目指して参りたいと考えております。
質問者:量子は経済安全保障上重要だと期待しています。一方で、経済安全保障という観点では、特定の結晶材料が中国に抑えられています。御社の技術で、該当の結晶材料の事業化を進める計画が無いかを教えてください。
CEO 古川:ご指摘の結晶材料は、1970年代頃から使われている材料で、非常に優れたレーザ材料であると認識しております。当社の方針として「他社ができることはやらない」という考えがあり、当該材料については他に製造しているところがあるという前提で、創業以来あえて取り組んでまいりませんでした。マーケット規模としては数十億円程度の市場があることは把握しておりましたが、これまで手を付けてこなかったという経緯がございます。
現在、当該結晶材料についてはアメリカや中国が中心で、ヨーロッパの一部でも製造されておりますが、日本国内で製造しているメーカーは現時点では存在していないという認識です。以前は国内大手メーカーが手がけていた時代もございましたが、現在はいずれも撤退している状況だと理解しております。そのような中で、国内で対応できないかというニーズがあるのは事実です。
ただ一方で、当社としては量子分野をはじめとして、現在取り組むべきテーマが非常に多く存在しており、人材や設備、時間といった限られたリソースをどこに優先的に配分するかという判断が常に求められております。当該結晶材料の国産化についても、重要性だけでなく、緊急性や他の案件との優先順位を含めて、慎重に検討していく必要があると考えております。
ビジネスの規模だけで判断するのではなく、会社としてどのような使命を果たすべきか、社会や産業界からどのような期待を受けているのかといった点も踏まえながら、今後の対応を検討してまいりたいというのが現時点での考えです。
採決
それでは、報告事項および決議事項に関し、十分審議をつくしました。これをもって全ての審議を終了し、議案の採決に移らせていただきたいと存じます。ご賛同いただける株主様は拍手をお願い致します。
(会場拍手)
ありがとうございます。過半数のご賛同を得ましたので、議案の採決に移らせて頂きます。それでは、まず第1号議案「定款一部変更の件」について、原案にご賛成いただける株主様は拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
ありがとうございます。書面またはインターネットにより議決権を行使された株主様を含め、3分の2以上のご賛成を得ましたので、本議案は原案通り承認可決されました。
続きまして、第2号議案「取締役7名選任の件」について、原案にご賛成いただける株主様は拍手をお願いいたします。
(会場拍手)
ありがとうございます。書面またはインターネットにより議決権を行使された株主様を含め、過半数のご賛成を得ましたので、本議案は原案通り承認可決されました。
以上をもちまして、本日の目的事項は全て終了いたしました。これにて、株式会社オキサイド 第26回定時株主総会を閉会といたします。